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管理費とは毎月払うのか|家賃に含まれる?値上げの理由・反対も解説
多くの賃貸で家賃とは別で用意されている「管理費」という費用。大家さんが家を管理するために必要な費用ですが、毎月支払う必要があるのか気になる方も多いのではないでしょうか。
今回は管理費を毎月払う理由や、家賃になぜ含まれていないのかを解説します。
管理費とは
管理費とは物件の事務処理や設備・共用部分の管理・修繕に使う費用を指します。
自分で廊下やエントランスを掃除しなくても清潔に保たれているのは、大家さんや管理会社が物件を定期的に管理しているから。
このメンテナンスに管理費が使用されているのです。物件や地域によっては管理費ではなく、共益費と呼ばれることもあります。
管理費は毎月払うもの?
管理費は家賃と同じく毎月支払う必要があります。
例え管理が雑な物件であっても管理費の支払い拒否はできず、家賃と同じタイミングで引き落とし・支払いが求められます。
管理費は家賃に含まれるのか
中には管理費が家賃に含まれている、いわゆる「管理費0円」の物件もあります。この場合は別途管理費を求められることはありません。
しかし、近年の傾向としては家賃と管理費を別で設定している物件が多いです。そのため、物件探しの際は必ず管理費込みの家賃を見ておきましょう。
管理費は5,000円〜10,000円程度である場合が多く、管理費を計算しておかないと家賃が想定よりも高く苦労することになります。
管理費を別途用意する理由とは
家賃と管理費の合計を支払うのであれば、そもそも管理費を含んだ費用を家賃に設定すれば良いのではと考える方もいるでしょう。
大家さんとしてはどちらも同じ金額が支払われるため問題はないのですが、家賃と管理費を分けるのには賃貸サイトの検索方法が関係しています。
賃貸サイトでは地域・家賃・間取りなど細かな検索条件を設定し、自分に合った物件を見つけます。この時、家賃と管理費を分けていると家賃が安くなるため、検索に引っかかりやすいのです。
例えば、家賃6万円・管理費1万円の計7万円の物件でも、賃貸サイトでは6万円の物件として掲載されます。
家賃が一見安く見えるため入居者が決まりやすいというメリットから、家賃と管理費を分けています。
修繕積立金と管理費の違い
管理費は物件の管理・維持にかかるお金ですが、修繕積立金は大規模な修繕に向けて積み立てておく費用を指します。
修繕積立金は賃貸で求められることはなく、分譲マンションを購入している方に求められる費用です。
分譲マンションは劣化すると資産価値が低くなるため、定期的に外壁・屋根・エントランスなどの修繕が必要となります。原則、分譲マンションを売却しても修繕積立金は返ってきません。
管理費はいくらまで?決まりはある?
管理費に上限やルールはなく、大家さんが自由に設定できます。相場は家賃の5〜10%相当で、家賃10万円の物件であれば5,000円〜1万円が管理費となります。
タワーマンションなど管理に費用がかかる物件は、相場よりも管理費が高い可能性があります。
管理費が高い場合は不動産屋に理由を聞くと良いでしょう。
賃貸の管理費が値上げ!理由は?
物価の上昇に伴い、入居してから管理費の値上げ交渉をされた方もいるでしょう。
賃貸の管理費は大家さんの独断では値上げできず、必ず入居者全員からの同意が必要です。また、正当な理由がないと値上げはできません。
正当と判断される理由は、以下などが挙げられます。
・固定資産税などの上昇
・物件の資産価値の上昇
・近隣の家賃相場より明らかに安い
経営難による値上げやただ単に売上のアップを理由に管理費の変更はできません。
管理費の値上げに反対・拒否はできる?
管理費の値上げは大家さんだけでは決められず、入居者の合意が必要です。そのため、入居者は値上げに対して反対・拒否ができます。
ただし反対・拒否はトラブルに発展する可能性もあるため、値上げに応じる代わりに別の交渉をするというのも手です。
更新料の減額や部屋の設備の入れ替えなど、管理費の値上げに納得できるような条件を伝えてみてはいかがでしょうか。
毎月の管理費まとめ
表向きは物件のメンテナンス費用として設定されている管理費ですが、主な理由は家賃を安く見せる集客目的です。
家賃と同じ扱いになるので毎月支払わなければならず、賃貸を探す際は管理費込みの家賃を確認しておきましょう。
もし共用部分で困っていることがあれば、大家さんに相談してください。
管理費を支払っている以上は物件の管理を怠っている大家さんに修繕義務があるので、すぐに対応してくれるでしょう。